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珠乃の純然たる雑記

珠乃のダイアリー

鋼材市場は当面、米国の経済政策に揺さぶられる展開が続きそうだ。

珠乃です、鉄スクラップは発生した地域で消費されることが多い半面、価格差もあり世界で取引される国際商品でもある。
米国のスクラップ高でトルコやアジア向けの輸出価格も上昇し、日本に波及。
国内価格は現在、1トン3万円程度と16年 10月からの上げ幅は5割に達する。
米国発の鉄スクラップの値上がりの原因をたどると、米政権の通商・産業政策に行き着く。
日本などから輸入する鉄筋棒鋼に対して16年にダンピング被害を仮決定。
高関税の賦課で年間30万トンほどあった日本からの米国向け輸出はほぼストップしている。
海外産が締め出されるなか、トランプ政権が打ち出したインフラ投資の拡大による仮需も発生。
米国の鉄筋価格は1トン600ドルを超え、昨年秋から15%上昇した。日本の価格を1万円上回る水準だ。
自動車や家電製品などに使われる鋼材の代表品種、熱延コイルでも米国産の独歩高が続く。
輸入制限に加え、建材向けなどを見込んだ需要増で米国では1トン700ドルを超え、500ドル台半ばで推移するアジア価格 との差が広がる。
アジアでも鋼板価格は上昇に転じているが、各国のシェア争いが激しい。
中国需要の不透明感もあり、上値は重い。
米国内の鋼材高は自動車メーカーなどの需要家の調達コストを押し上げるほか、供給網にもひずみを生みはじめた。
一部の鋼板では反ダンピングの影響で輸入が細り、圧延業者が調達で苦戦する場面もあるという。
足元ではトランプ政権の実行力に懐疑的な見方が強まっており、スクラップや鋼材価格がひとまず調整局面に入るとの指摘も聞かれる。
世界の鋼材市場は当面、米国の経済政策に揺さぶられる展開が続きそうだ。